音楽は生きる力になる

人の生死に関わる話が立て続けに耳に入って来た数日間。
生きるって刹那だなと苦しくなった。

という中、ギタリストのトミー・エマニュエルのライブを観に行った。
昔、音源を聴いた時に、なぜか「オセアニアの香りがする!」と言ってましたが、
オーストラリアの人でした(笑)

音楽というのは、なぜか出身地を(実際のではなく魂の出身地を)あらわにするので面白いです。
私の好きな日本人バイオリニストは「中米の香りがする!」と思ったら
マヤ文明の研究家でもあったし。
「地中海の香りがする!」と思った人はスペイン人だったし。おもしろいなあ。

それはいいとして、
トミーは音源に違わず、とにかくハッピーでおおらかで、
ゆるぎない自分のビートがあって、
世界を信じている感じのする人でした。

生きるというのはこういうことか。
表現というのはこういうことか。

本当にすごい人に会うと、やっぱりいつもそう思う。
人じゃなくて、人が残した作品や工芸品や生活の跡を見ても、そう思う。
「こういうふうにしか伝えられない」という唯一無二の強さ。

そういうものを見終わったあとは、
何もいらない、このままで幸せだと思うのと同時に、
すごく「欲」が出てくる。
こうなりたい、こうでありたい!って。
まだまだ先へ進みたいって。

だから、音楽はやっぱり生きる力になる。
欠落感からの成長ではなくて、満たされた上での成長欲。
そんなものを、作ってゆきたいなあ。


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