アン・サリー クリスマス・スペシャル・ライブ~color~@コピスみよし

当時よく通っていたライブハウスで印象的な歌声が流れてきた時、
店長に「だれ?これ?」と聞いたのはもう7,8年前。
最近、音楽仲間のおすすめもあって、
アン・サリーのライブにようやく足を運びました。

ピアノ、ギター、トランペットにアイリッシュハープ。
アコースティックな編成と、構えのないゆったりした衣装。
ゆるやかな歌声。
CDそのままのやわらかさでした。

でもなあ、初ライブはどちらかといえば公共ホールじゃなくて、
ブルーノートのようなお店で聴きたかったな。
お客さんよりバンドとの距離が近いから、
どうしても、アンさんは客席に背中を向けてバンドと仲良くお話しちゃうし、(ライブハウスなら気にならない)
客席にせっかく降りてきて素敵にダンスを誘ってるのに、
最前列のおじさま方みんな固辞しちゃうし(なんでだ 笑)

その人が今までどこで歌ってきて、どう歌っていきたいのかということと、
場所のエネルギーやコンセプトが合わないとちぐはぐになっちゃう。
もしくは、その場のコンセプトにあったコンサートにするのか。
でも、お客さんと出会ってみなくてはわからないこともあるから、難しいな。
などというもどかしさを理屈っぽく考えてしまいながら聴きました。

歌に関しては、韓国民謡「トラジ」がよかったです。
綺麗に聞き流せてしまうナンバーだけじゃなくて、
魂の奥底がみえるような歌にこそ、彼女の真骨頂があるような気がしました。
だとしたら、もっとそこに寄り添うアレンジが必要になってくるんじゃないかなと感じる。
バンドは、ちゃんとアンさんと価値観を共有している感じがしたけど、
それだけじゃなくて、価値観を壊したり超えていくようなものも時には必要で。
ちょっと音楽的に同じパターンがつづいて、ぴりっとしたものが欲しくなりました。

年内最後のライブ鑑賞。
やっぱりプロはプロだなあと思う事もあり(アンコールで突如起きたハウリング処理など)
もういらっしゃらないかなと思っていたホールの方にお会いできて、
その方が、市民会館の運営の模索と、道を切り開くことを情熱的に続けていらっしゃって、
希望と課題と感じる年末でした。