警鐘を鳴らす エッセイ

警鐘を鳴らす

イン・ザ・プール (文春文庫)奥田 英朗 / / 文藝春秋炭酸飲料的本を求めて、引き続き読みやすそうな本へ。おかしな精神科医と、そこへやってくるおかしな症状を抱えた患者たち。だれもが、モノや、行動や、回りの評価に「依存」している。そんな現代の社会を皮肉り、笑いとばしつつもちょっとぞっとさせるデフォル…
あの時代の香り エッセイ

あの時代の香り

四畳半神話大系 (角川文庫 も 19-1)森見 登美彦 / / 角川書店なんかすかっとした話が読みたいなあと、思うここ数週間。普段読まない男性作家ばかりを読んでおりました。手始めに最近注目されている作家森見登美彦氏。エネルギーを持て余して自意識過剰で、ばかばかしいことで悩み、無意味な事を堪能できる、…
たくさん エッセイ

たくさん

先月はこれでもか!っていうほど、たくさんの舞台に関わったり観たりしたのに、自分自身のキャパシティがいっぱいで、ちっとも記録に残せなかった・・・それぞれ、ひとつひとつ、大事なきっかけになっていったのは、事実です。キッズシアターの「ユタと不思議な仲間たち」ネクストサンデーの「小屋で逢いましょう2」ふくふ…
わかりあえないということから エッセイ

わかりあえないということから

赤い長靴 (文春文庫 え 10-1)江國 香織 / / 文藝春秋公私共に心揺るがすことがてんこもりで、心が対応できないでいるなかでも、ゆっくりと空き時間に読んでいた、大好きな江國さんの本。このひとは、「ひととひととはわかりあえない-特に男と女は-」という事だけを、ずっとずっと書き続けている気がする。…
舞台って。 エッセイ

舞台って。

いよいよ本が読めません。どんな忙しくても本を読むとはいえ、寝る時間以外時間がないとなると、さすがに、ね。あとは、久々に舞台、しかも芝居に携わってしまうと、生活の中に別世界がいつも同居している感じになるので、これ以上別の世界を増やせない、というのもある。舞台は、本当に頭と心がフル回転だ。出演者が今、何…
食生活のこと エッセイ

食生活のこと

食生活が人生を変える―細胞が活気づく“自然療法”の知恵 (知的生きかた文庫)東城 百合子 / / 三笠書房味噌を今年は作った。昨年は忙しがっているうちに春が来てしまい、作れなかったので、今年は忙しいど真ん中の1日をわざわざ手帳に書き入れて、その日を待った。忙しくたって作れるものじゃん。一昨年の1.5…
人の生きざまはチャーミング エッセイ

人の生きざまはチャーミング

ニシノユキヒコの恋と冒険 (新潮文庫)川上 弘美 / / 新潮社私が語りはじめた彼は (新潮文庫 み 34-5)三浦 しをん / / 新潮社なぜだか偶然にも同じような内容の本を手にとってしまった。別にあらすじ見て買ったわけじゃないのに。両方とも、女性にだらしない一人の男性をめぐる女性達や、周りの人た…
輪を描く エッセイ

輪を描く

忙しい時に限って本を読む。ちょっとした待ち時間、移動時間、寝る前、お風呂の中。本を読む事は音楽を聴く事に似ていて、書く人のリズムと流れに体をゆだねることのできる、一番のリラックス。いい本を読むと、体がふわふわと柔らかくなり、眠いような冴えたような不思議な状態になるし、合わない本を読むと、首が凝ったり…
感情のどろどろ エッセイ

感情のどろどろ

5年目の魔女 (新潮文庫)乃南 アサ / / 新潮社ISBN : 410142540X引き続き初めて読む人シリーズ。この人は女性の心理を描く事には長けているときいていたのだが、それはたしかに。恋愛がからんだ女同士の嫉妬や憎しみがつのると、女はどうなってしまうのかという心の動きを、恐ろしいくらいリアル…
川上弘美2册 エッセイ

川上弘美2册

パレード川上 弘美 / / 平凡社ゆっくりさよならをとなえる (新潮文庫)川上 弘美 / / 新潮社一度好きになるとしばらくその波の中に身を浸したいタイプ。先日読んだ「センセイの鞄」のサイドストーリーにあたる「パレード」昔読み親しんだ児童文学みたいで、懐かしい感じ。短いけど味わい深い。エッセイ「ゆっ…