シモシュ保育士研修会レポート
シモシュの保育園公演をご覧いただいた先生からお話をいただいた、
埼玉県西部地区の保育士さんのための音楽講座。
1月17日(火)「音楽はあそび!子どもと一緒に音を楽しもう」
シモシュは保育の専門家ではないので、あくまで音楽家として全国の保育園や鑑賞団体を回ったり、
そこで出会った子どもたちの反応を通して、感じていること、そして彼らとどんなふうに音楽で遊ぼうか、というお話と実践(ほぼ実践!)をさせてもらいました。
会場には、年齢・地域も様々な約100名の保育士さん。
聞けば、日中の保育を各園でやりくりしながら、園ごとに何名かを送り出してもらっているのだそうで。それだけでも保育士さんの大変さがわかります。
まずは、保育園コンサートで子どもに向けてやっているプログラムを、大人で遊びます。
声を出したり、手遊びをしたり。童心に帰る!
一箇所に集まる指示だって、ゲームにしちゃう。
そして「しあわせなら手をたたこう」を使って、みんなで自己紹介をしたりグループになったりするあそび。
各地から集まって面識のない保育士さんたちがおずおずと、それでもキャーキャー騒ぎながら少しづつコミュニケーションを取り始めます。
一つの曲でも、バリエーションで遊び方を変えると、どんどん広がっていく。
そんなことを体感してもらったところで、やはり大人たちなので、息切れ、大汗(笑)休憩!
後半は、保育現場から上がってきた「楽器の演奏に工夫ができない」という声に応えながら、それぞれの持ち寄った楽器で実践。
タンバリンを持ってきてくれた人たちにグループになって、楽しい演奏方法を考えてもらい、
歩きながら演奏したり、叩く順番を決めたりするだけで、
やってる楽しさも見え方も変わることを実感したり。
みんなで指揮に合わせてゲームのように音を鳴らすだけで合奏になったり、様々な実験を通して、
大人の側にある「楽器はこう演奏する」「こうじゃなくちゃ」という固定概念を取り払うことが、
音楽の楽しみ方の幅を広げていくことになる、とお伝えしました。
最後はシモシュのピアノ演奏と、質疑応答。
会が終わっても、個人的に質問してくださる方も多く、
シモシュ自身も学びの多い研修会でした。
保育士さんたちは、ずっと現場にいて常に日々起こることに対応する中で、
新しいことを学んだり、アイディアを取り入れたいという学習意欲が切実だということを、お話していて感じました。
その分、学んだことは即実践しようとする!
シモシュがやったことをそのままではなく、自分の園で、自分の担当する年齢に合わせて、アレンジして取り入れたいと語る姿が、すごいなあ~と思いました。
こういう保育士たちに支えられて、子どもの生活が豊かになり、
そこに舞台人や演奏者がときどき入ってゆくことで、
生活の場に新しい風を送り込むことができる。
そのヒントがまた次の保育に取り入れられる。
そんないい循環が築けたらいいなと思うのでした。
文責:X-jamプロデューサー 城間優子